未知への道 23ページ フル解説
成人が安静にしているとき、
心臓からは1分間に約5リットル(5,000mL)の血液が送り出されています
(これを心拍出量と呼びます)。この約5Lの血液が、
各臓器の役割や活動量に応じて以下のような割合(血流配分率)で分配されています。安静時の臓器別・血流量(1分間あたり)
臓器・組織 分配率(割合) 1分間あたりの血流量(目安) 特徴・主な役割 肝臓・消化管 25〜30% 約 1,250 〜 1,500 mL 食事の消化や、栄養分の代謝・貯蔵を行うため、最も多くの血液が集まります。 腎臓 20〜25% 約 1,000 〜 1,250 mL 体重の1%にも満たない小さな臓器ですが、常に大量の血液をろ過して老廃物を取り除くため、非常に高い割合を占めます。 骨格筋(筋肉) 15〜20% 約 750 〜 1,000 mL 全身の筋肉を維持するために分配されています。 脳 約 15% 約 750 mL 24時間絶え間なく大量の酸素とブドウ糖を消費するため、常に一定の血流が維持されます。 心臓(冠状動脈) 約 5% 約 250 mL ポンプとして働く心臓自身の筋肉(心筋)を動かすための血液です。 皮膚 3〜6% 約 150 〜 300 mL 主に体温を調節する(熱を逃がす)役割を担っています。 その他(骨・脂肪など) 5〜10% 約 250 〜 500 mL 骨の代謝や脂肪組織の維持に使われます。
※ 肺は、全身を巡った血液の100%(約5Lすべて)が
一度に通過してガス交換(酸素の取り込み)を行うため、
分配の枠組みとは別扱いになります。活動状態による変化
この配分は、体の状況によってダイナミックに変化します。
- 運動時:
筋肉が大量の酸素を必要とするため、
骨格筋への配分が最大80%以上にまで跳ね上がります。
その分、一時的に消化管や腎臓への血流は抑えられます。- 食後:
消化・吸収を活発にするため、
消化管(胃や腸)への配分が大きく増加します。
食後に眠くなったり体が動かしにくくなったりするのは、
この血流移動が一因です。



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